山旅日記
富 士 山
山行日:2016年8月9日~10日
山 域:富士山
標 高:富士山(3776m)(世界文化遺産)
 【1日目】8月 9日
 新宿=富士山駅=
 スバルライン五合目10:00
 六合目10:45-10:55
 七合目12:00-12:20
 八合目14:05-14:20
 本八合目山小屋(泊)15:50
 【2日目】8月10日
 本八合目02:40
 久須志神社(山頂)05:05-05:15
 剣ヶ峰06:10-06:40
 浅間大社奥宮07:00
 須走口山頂07:30-07:50
 須走口八合目08:30-08:45
 須走口七合目09:30-10:00
 須走口新五合目11:45
 新五合目=新松田駅=
 新宿駅


銀名水付近より剣ヶ峰を望む

 世界遺産「富士山」には一度は登って見ようかと思っていたが、登山者が多いため敬遠していた。
今夏、昔から「一度も登らぬ馬鹿に二度登る馬鹿」の言い伝えを実践することにした。


【 1日目 】

 台風5号が本州東洋上を北に去った「山の日」の前々日、富士急富士山駅に降り立つ。さそく富士山の雄姿が迎えてくれる。
 富士山駅からバスに乗り富士スバルライン五合目に向かう。 一時間ほどで登山者・観光客で賑わう スバルライン五合目(2305m)に到着する、YOU が沢山いる!
高度順応(高山病予防)の為、昼飯のおにぎり食べ、登山届や「富士山保全協力金」(1000円で木札とハザード・マップなどがもらえる)を払ったりして1時間ほどを潰す。

富士急富士山駅から見る富士山
富士スバルライン五合目から富士山を仰ぎ見る
富士スバルライン五合目 [拡大表示]
協力金の木札とハザード・マップ
富士スバルライン五合目 [拡大表示]

 富士スバルライン五合目から平らな道(馬車が通る)を1kmほどで右手の登山道に入り、30分ほど登ると吉田口登山道と合流する 六合目(2390m)に着く。
東裾野に山中湖、北裾野に樹海が、上を見ればこれから登る、要塞のように山小屋が連続する七合目から本八合目へと登山道が続いている。

 ここから、稲妻状の急な登山道を1時間ほど登ると 七合目(2700m)に着く。トモエ館の前で休憩する。
七合目から八合目にかけての吉田大沢右岸の急峻な岩尾根に7軒の山小屋が連続している。
岩尾根を喘ぎ喘ぎ登こと1時間40分で 八合目(3040m)にようやく辿り着く。ガスが出てきたようである。
太子館の前で休憩し、本八合目まで今日最後の登りである。ガスのなか1時間半で 本八合目(3370m)今晩の宿「富士山ホテル」の到着する。

「富士山ホテル」と言っても普通の山小屋で、北アルプスあたりの山小屋との違いにおどかされた。
まず、受付を済ますとすぐに夕食(ハンバーク入りカレーライス+350mlぺットボトル)出され、夕食を済ますと別棟の小屋に案内される。

 別棟には既に寝袋と毛布がビッシリ引きつめられていて、ザックも開けることもできない狭さである。 右隣はフランス人の二人組、左隣は中国人の家族連れ YOU に挟まれて寝ることになった。
また、山小屋のトイレは有料(200円入れるとゲートが開く)で缶ビールもオチオチ飲めない有様である。
YOU が寝返るする度に潰されそうになったり、深夜の登山者が小屋の前を歩く靴音・話し声でうつらうつらしか眠ることが出来なかった。 これには参った!

六合目から仰ぎ見る富士山
吉田口六合目 [拡大表示]
六合目から山中湖を見下ろす
六合目から山中湖 [拡大表示]
六合目から見る富士山
八合目から見下ろしたジクザグ登山道
七合目付近の登山道 [拡大表示]
八合目の山小屋 太子館
今夜の宿 本八合目富士山ホテル

【 2日目 】

 午前2時に明りが点り、廻りが起き出したので吾輩もボーとした頭で出発の支度に取り掛かる。

小屋を2時40分に出発、すでに暗闇の中、ヘッドランプを付けた登山者が大勢歩いている。胸突江戸屋あたりから山頂まで渋滞が始まる。
胸突き八丁から小刻みにジグザグを繰り返す急な登山道を登って行くが、渋滞で5・6歩あるいては止まるの繰り返しである。
所々の道端に(所謂、弾丸登山)登山者がくたびれはてて横になっている。知らず知らずのうち九合目を過ぎ、辺りが白み始めてきた夜明けもまじかである。

吉田口頂上久須志神社 の鳥居の手前まで来たとき、日の出も間近カメラを構える手も凍えてくる、御来光 である。
御来光を拝んだ後、吉田口頂上(3715m)に立つ(結局、渋滞で1時間半の予定が2時間20分も掛かってしまった。)、山小屋が建ち並び、足の踏み場も無いほど登山者で賑わている。

頂上へと向かうヘッド・ランプの列(胸突き八丁付近)
ヘッド・ランプの列 [拡大表示]
御来光(久須志神社鳥居手前)
御来光(山頂手前) [拡大表示]
朝日に染まる登山者(久須志神社鳥居)
朝日に染まる登山者 [拡大表示]
朝日に染まる白山岳
朝日に染まる白山岳 [拡大表示]
大火口
金明水付近 [拡大表示]
影富士(お鉢巡り 大沢崩れ上部)
影富士 [拡大表示]

 冷たい風が吹く中、快晴の富士山山頂、左廻りで『お鉢巡り』を始める。 久須志岳より外輪を小内院に下り、再び大沢崩れの外輪に向かって登る。大沢崩れ上部外輪からは間近に南アルプスの山並み、西裾野に『影富士』を見ることができる。 一旦、大内院に少し下り、再び剣ヶ峰への緩やかな道を登る。

富士山測候所跡(気象観測用レーダードームがあった)がある剣ヶ峰へは登山者が列をつくており、20分ほど待たされ『日本最高峰富士山剣ヶ峰』(3775.63m) に立つことができた。
順番に記念写真を撮り、ゆっくり展望を楽しむ間もなく、早々に馬の背の急な道を富士宮口山頂に下る。
富士宮口山頂で朝飯(レーズンパンとサラミ)を食べ、300円払ってトイレに行く。
浅間大社奥宮に参拝し銀名水を通り、真下に霞む駿河湾などを見ながら須走口頂上へと向かう。

剣ヶ峰を望む この人YOU(お鉢巡り 大沢崩れ上部)
剣ヶ峰を望む [拡大表示]
剣ヶ峰を仰ぎ見る
剣ヶ峰を仰ぎ見る [拡大表示]
富士山測候所(レーダードーム跡)
富士山測候所 [拡大表示]
日本最高峰富士山剣ヶ峰(二等三角点)
日本最高峰富士山 [拡大表示]
富士山剣ヶ峰の我輩
富士山剣ヶ峰の我輩 [拡大表示]
浅間大社奥宮
銀明水付近
銀明水付近 [拡大表示]
銀明水付近から大火口越しに剣ヶ峰を望む
剣ヶ峰を望む [拡大表示]

 お鉢巡りを無事終え、富士山山頂に別れを告げ、いよいよ下山である。
当初は登りと同じ吉田口下山道を下る予定であったが人が多いので、須走口下山道を下ることにする。
須走口山頂(3710m)からは 須走口八合目・江戸屋(3350m)須走口八合目・江戸屋までは吉田口下山道と同じ道をたどる。江戸屋手前で右手の続く幅広い道を下って行く。

下に宝永山、遠くに駿河湾
御殿場口登山道 [拡大表示]
お鉢巡りを終えて一息つく我輩(須走口頂上手前)
お鉢巡りを終えて一息 [拡大表示]
これから下る須走口下山道
須走口下山道 [拡大表示]
須走口八合目・江戸屋付近から山頂を仰ぎ見る
須走口八合目 [拡大表示]
六合須走登山道

 本七合目付近のジグザグした道を急降下したところが 七合目・太陽館(2960m)である。ここで昼飯と休憩を取る。
須走口登山道は登山者・下山者とも少なくようやく山歩きの気分をあじわうことができる。

七合目から暫く下ると富士登山独特の下山路、砂礫の堆積した急斜面が続く砂走りである。足への衝撃も少なく、ぐんぐん高度を下げて行く。 砂走りを下るころからガスが出てきた、1時間ほど休まずひたすら 砂払い五合目 まで走り下る。
砂払い五合目からは樹林帯の山道となり、鹿に遭遇したり、須走五合目古御嶽神社に参拝したして 須走口新五合目(1970m)に下る。

スバルライン五合目の賑わいと異なり、須走口新五合目は茶店が数軒の静かな登山口である。
まずは、生ビールを一杯!

鹿に遭遇(須走口新五合目手前)
鹿に遭遇(新五合目) [拡大表示]
古御岳神社
須走口五合目登山口
須走口五合目登山口 [拡大表示]

 好天に恵まれ高山病にもならず、念願の富士登山を無事に終了。万々歳!!

須走口新五合目からは小田急新松田駅行の直通バスに乗り、猛暑 にうだる我棲家へ・・・

これで、我輩は本邦3高峰(富士山:3776m、北岳:3193m、奥穂高岳:3190m)を制覇したことになる。



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